南側からの全体鳥瞰図です。敷地の真ん中が谷になっており、その中に埋め込むような建物になっています。法律的には低層住宅地区のため、隣地に接している部分は2階建て相当の高さになっているため、まわりの建物の高い部分から撮影しても、全体の俯瞰写真を撮影することはできません。この手書きの鳥瞰図だけが、このマンションの全体の構成を示すことができます。
全体デザインは、阪神間で好みの多いスパニッシュスタイルを採用しています。
玄関部分はスパニッシュスタイルの破風壁に竜山石積の仕上げになっています。棟瓦の上には、平和の象徴である鳩の彫刻がとまっています。
この様な本物感の強い歴史的様式の建物は、非常に人気があり、周辺の同時販売の新築マンションよりも3割高い価格であったにもかかわらず、早期に完売となりました。
その後の、既存住宅の販売時にも、一般的なマンションよりも約3割高い価格で売買されていたとの情報があります。
敷地の真ん中の谷の部分に設けられた中庭です。
左側のアーチ橋は、谷よりも高い位置にある道路の中に埋設されている下水道や上水道本管と、マンションの下水管・上水管を接続するためのものです。
デザインは、スパニッシュスタイルの定型である疑似ロマネスクアーチを用いています。
3階建てのメゾネット住戸の玄関部分の階段のデザインです。空間をできるだけ開放的にするために工夫を行いました。段板は鉄骨補強の薄い木製のもので、視覚的には開放的な空間にする事ができました。